兵庫の公立中高一貫校
「作文」の出題形式と対策
兵庫の公立中高一貫校は2校——県立大学附属中(赤穂郡上郡町・播磨科学公園都市)と 芦屋国際中等教育学校(芦屋市)。性格は全く違います。 県大附属は適性検査型で寮(黎明寮)があり県下全域から挑戦できる学校。 芦屋国際は検査が「作文60分+個人面接」だけという、 公立では全国的にも珍しい作文で決まる学校です。 このページでは、両校の募集要項(一次資料)にもとづいて解説します。
まず全体像 — 性格の違う2校
| 県立大学附属中 | 募集70人・県下全域・寮(黎明寮)あり。適性検査Ⅰ(45分)+Ⅱ(50分)+グループ面接。検査は令和9年度は1月30日(土) |
|---|---|
| 芦屋国際中等教育 | 募集70人(外国人児童30・帰国児童20・一般20)・県下全域。検査は作文(60分)と個人面接のみ。検査は令和9年度は2月6日(土) |
| 共通 | 志願理由書は本人記入。県外在住でも転居予定なら承認制で出願可 |
県立大学附属中 — 資料を全部使う240〜300字
| 字数 | 240〜300字・二段落以上の構成(令和8年度の問題に明記。題名や名前は書かず一行目から) |
|---|---|
| 解答欄 | 縦書きのマス目・1行20マス×15行。100・200・240・300の字数の印 |
| 出題 | 国語分野の最後の問題(問題二)。令和6〜8年度はいずれも240〜300字 |
| 特徴 | 課題文と複数の資料のすべてにふれて書く指定(令和8年度は「本文・資料一・資料二の全てにふれること」) |
「資料のすべてにふれる」条件が県大附属の個性です。選んで使うのではなく、 与えられた材料を漏れなく織り込んで300字に収める統合力が問われます。 どの資料をどの段落で使うか、書く前の設計が勝負。 検査の時間内で読解問題と両立させるため、作文は15分程度で仕上げる練習をしておくと安心です(目安は編集部の提案)。
芦屋国際 — 作文60分と面接だけで決まる
| 検査 | 作文(11:00〜12:00の60分)+午後に個人面接。適性検査はない |
|---|---|
| 一般枠 | 募集20人。「本校の教育目標を理解し、留学や海外での生活等を目指して特に入学を希望する児童」が対象 |
| 出願 | 志願理由書(本人記入)+小学校長の推薦書が必要。インターネット出願 |
算数も理科もなく、書く力と話す力だけで合否が決まる—— 作文が得意な子にとって、これほど相性のいい公立中高一貫は全国でもまれです。 外国人・帰国児童と学ぶ多文化環境の学校なので、 作文でも国際的な関心・多様な文化への理解・自分の目標を 体験に根ざして論理的に書けるかが重視されます。 60分の単独作文はじっくり考えて書ける時間なので、構成の完成度まで問われると考えましょう。
県教委が公表してきた作文の概要(平成31年度・令和3〜5年度)では、示されたテーマについての自分の考えと、 芦屋国際の6年間で何を学び、どんな力をつけたいかを書く形が続いています。
※ 両校の検査日・検査構成・時間割(県大附属: 適Ⅰ45分/Ⅱ50分、芦屋国際: 作文60分+個人面接)・募集人数・出願書類・寮は、 各校公表の令和9年度募集要項(一次資料)で確認しています。 県大附属の作文の条件・解答欄は学校公式サイト公開の令和6〜8年度の問題(一次資料)で確認しています。作文が適性検査Ⅰ・Ⅱのどちらで出るかは公表されていません。芦屋国際の作文は字数指定が公表されておらず、県教委の発表(平成31年度・令和3〜5年度)では「B4用紙1枚。時間は60分」です。 受検年度の募集要項を必ず確認してください。
国立という選択肢 — 神戸大学附属中等教育学校
兵庫の受検家庭が実質同じ枠で検討するのが、国立の神戸大学附属中等教育学校(神戸市東灘区)です。 一般適性検査は言語表現・数理探究・選択領域(自然環境または市民社会)の各50分・100点+作文(25分)40点の340点満点で、 言語表現は「文章を読み取り、課題を明確にし、適切な解決方法を考え、自分の考えをまとめて日本語で表現する力」をみる検査です。
令和9年度(2027年度)の大きな変更が作文です。令和8年度までは事前に用意する「学びの報告書」でしたが、 令和9年度からは検査の日の最後に25分で作文を書きます。テーマは「志願者が努力・工夫して取り組んできたこと(結果の成否は問いません)」です。 字数は公表されていないので、題材を出願までに一つ決めて、25分で書き切る練習をしておきましょう。
日程にも注意が必要です。令和9年度は検査が1月18日、合格発表が1月21日、第1回入学予定者招集(誓約書提出)が1月23日で、 要項には「誓約書提出後の入学辞退は原則として認めません」とあります。県大附属の検査(1月30日)より前に手続きが来るので、 両方を考えている家庭は、出願の前にどちらを第一に考えるかを決めておく必要があります。
※ 神戸大学附属中等教育学校の検査構成・配点・日程・作文の内容は、同校の令和9(2027)年度 一般適性検査 募集要項(一次資料)で確認しています。
📖 あわせて読む: 県大附属の過去問と3校の令和9年度の要項から、作文の書き方を考える記事をnoteで公開しています → 兵庫は3校で「書く」がまったく違う(note)
家庭でできる練習のポイント
- 志望校で対策が全く違う — 県大附属は「読解×資料統合の圧縮型」、芦屋国際は「テーマ×自分を語る長文型」、神戸大附属の作文は「自分の努力を25分で書く型」。志望校の形式に絞った反復が近道です。
- 芦屋国際は「自分の物語」を仕込む — なぜ国際的な環境で学びたいのか、その原体験は何か。作文・志願理由書・面接の3つすべてが同じ問いにつながっています。書いて→話す練習をセットで。
- 県大附属は「全部使う」練習 — 資料に印を付け、どの段落でどれを使うかメモしてから書く手順を習慣に。使い忘れの指さし確認も忘れずに。
- 書き直しで固める — どちらの学校も、添削→書き直しの往復で構成の完成度を上げることが最短ルートです。
志望校の形式そのままで練習できます
サクブン先生は、志望校を選ぶとその学校の検査形式そのままの原稿用紙で練習できる、AI作文添削アプリです。 兵庫は県立大学附属中(240〜300字・二段落)・芦屋国際(60分の単独作文)に対応しています。神戸大学附属中等教育学校の当日作文(25分)も、標準形式の原稿用紙で練習できます。
- AIの先生が原稿用紙の上に吹き出しで添削。書き直すたびに前回の指摘をふまえた連続指導
- 自己表現型・意見型の課題で「自分の目標と体験を語る」芦屋国際の型を反復練習
- ⏱本番モードで検査の時間感覚を練習
私立の適性検査入試について
兵庫の私立では、神戸山手グローバル中学校が適性検査入試を設けています(中期日程)。県立大附属・芦屋国際の対策と併せて検討できる選択肢です。
| 神戸山手グローバル中学校 | 中期(1月): 適性検査型=言語表現40分+数理探究40分+選択30分(自然環境または市民社会)。2026年度要項で確認 |
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サクブン先生の志望校選択でも「私立(兵庫県)」グループを選ぶと、標準形式の原稿用紙で作文練習ができます。
※ 私立の実施校・入試名・科目は、育伸社「2026年度 私立中学 募集要項」一覧(各校要項の集約資料・2025年10〜12月時点)で確認しています。実施の有無・科目・字数は年度や入試回で変わるため、必ず各校の募集要項でご確認ください。
よくある質問
- Q. 2校は併願できますか?
- A. 検査日は別日(令和9年度は県大附属1月30日・芦屋国際2月6日)で、両校の要項に相互の併願を禁止する規定は見当たらないため、両方を受検すること自体は可能です。ただし重要な注意があります——県大附属の入学意思確認書の提出期間(令和9年度は2月4〜5日)が、芦屋国際の検査(2月6日)・発表(2月12日)より先に来ます。つまり県大附属に合格した場合、芦屋国際の結果を待ってから選ぶことはできません。加えて芦屋国際は出願資格(一般枠は「留学や海外での生活等を目指す児童」)と小学校長の推薦書が必要です。受検年度の要項で手続き期限まで必ず確認してください。
- Q. 芦屋国際の一般枠は狭き門?
- A. 一般枠は募集20人で、全体の倍率は2倍強(2026年度実績)。ただし枠ごとに志願状況が異なります。検査が作文と面接だけなので、準備の質がそのまま結果に直結する選抜です。
- Q. 過去問はどこで手に入りますか?
- A. 県大附属は学校公式サイトで過去の入試問題が公開されています。芦屋国際は要項・学校情報が公式サイトにあります。形式の確認を必ずしておきましょう。
本ページは、株式会社UPRIVERが公開情報をもとに独自に編集したものであり、 各教育委員会・学校とは一切関係ありません。掲載内容の正確性・最新性には努めていますが これを保証するものではなく、出願・受検にあたっては必ず各教育委員会・学校が公表する 募集要項等の一次情報をご確認ください。掲載情報の利用により生じた不利益・損害について、 当社は責任を負いかねます。(情報の基準日: 2026年10月)